国語が苦手な社会人の体験談 その1
こんにちは。
今日は国語が苦手なまま社会人になった方の話です。
もしも国語が苦手なまま大人になったら・・・
そんな心配をされる方は、是非ご一読下さい。
以下は実際に私がサポートした例になります。
「朝礼のスピーチが苦痛のOL」
20代のAさんは、大手メーカーの営業事務として勤務されています。
広島支社勤務で、支社の社員は派遣社員を含めて15名ほどです。
こちらの会社では、毎週月曜日に朝礼で3分ほどのスピーチを行われなければいけません。
スピーチは一回2名が行うため、2か月に1回は順番が回ってきます。
スピーチの内容は特に決められてはいません。
社会情勢、流行の品物、旅行の話・・・
何でも構いませんが、あまりに内容が薄いと支社長から指導が入ります。
Aさんは自分なりに考えたスピーチを数回行いましたが、
毎回「次回はもっと頑張るように」と指導され、
すっかりスピーチが負担になってしまいました。
来週はスピーチがあると思うと気が重くなり、
楽しいはずの週末も、憂鬱な気持ちで過ごしてしまいます。
困ったAさんから相談を受けた私は、Aさんと面談をしました。
すると、いくつか問題点が見えてきました。
まず、Aさんは「読書が好きなのに国語が苦手」ということです。
読書が好きなのに国語が苦手って矛盾しているように感じますか?
しかし、よくあることなのです。
Aさんは子供の頃から読書が好きな方で、
同世代の子供と比べてかなり多くの本を読んでいたそうです。
国語の成績は小学生の頃は良かったそうですが、
中学生の頃は平均くらいになり、
高校生の頃には苦手科目となっていました。
なぜそんな事になったのでしょうか。
理由は、「正しい読み方を知らないまま過ごしてきたから」です。
正しい読み方を知らなければ、いくら読書をしても国語が得意にはなりません。
それでも小学生や中学生の頃は、読書量に裏付けられた「勘」のようなもので
ある程度国語の問題が解けたりするのですが、
大学受験でよく出る記述問題や小論文などは、
完全にお手上げ状態になってしまう、ということがあり得るのです。
Aさんのケースもまさにそうでした。
過去にスピーチで使った文章を読ませてもらうと、
・何が言いたいのかわからない
という問題がありました。
文章としては致命的です。
例えば、次のような内容です。
地球の温暖化が進んでいる。先進国はカーボンニュートラルに取り組んでいるが、
発展途上国はまだ取り組めていない国が多い。
私の近所に太陽光発電パネルを設置した家が数軒あるが、時間帯によって反射光が眩しく感じる。
カーボンニュートラルは大事だが、その方法は他人の迷惑にならないような方法でないと
トラブルの元になるのではないか。
政府は原子力発電を推進するつもりのようだが、不安だ。
かなり要約しましたが、こんな文章でした。
どうです?
なんだか読んでいてムズムズしてきませんか?
結局この人は温暖化を憂いているのか、ご近所トラブルを憂いているのか、
原発推進を不安視しているのか、一番言いたいことが伝わってきません。
こういう文章は、せっかく良いことを言っているのに相手の心に残らない文章なのです。
そこで私は、Aさんにまず一番言いたいことを決めるように言いました。
先ほどの文章の場合だと、ご近所トラブルの事が一番言いたかったそうです。
周囲に配慮することも忘れないで欲しいという思いを伝えたい。
原発推進の話は、ご近所トラブルで話を終わらせると
スケールの小さい人間だと思われる気がして付け加えたとの事でした。
何度かAさんに文章を書き直してもらい、次のような文章ができました。
地球の温暖化をストップするために取り組む方法として、
太陽光発電パネルの設置が一般的だ。
私の近所にも屋根に太陽光発電パネルを設置した家が数軒あるが、
ある家のパネルから反射した太陽光が非常に眩しい。
外を見なければ良いのだが、
週末にベランダから外を眺めながらコーヒーを飲むのが楽しみだったので
非常に残念である。
地球の温暖化をストップすることは大事だが、
周囲に配慮することも忘れないで欲しい。
いかがでしたでしょうか。
言いたいことが伝わりましたか?
その後Aさんには作成した文章を見せてもらい、アドバイスを行いました。
元々読書が好きなAさんですから、
数回の指導で文章は見違えるように読みやすくなりました。
このように、社会人の方でも指導を受けることで国語力がアップし、
仕事や人間関係で多いに役に立ちます。
指導を受けてみたい、という方は是非ホームの問い合わせページにてご連絡下さい。
遠隔地の方はリモートでの指導も可能です。
また、小中学生の頃から指導を受けることで今後の人生は大きく変わります。
次回は、中学2年生の冬から高校受験の準備って間に合う?
をテーマにお送りしたいと思います。
お楽しみに!
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